はじめに
9月12日(月)、群馬県庁32階 NETSUGENで「環境SDGs・脱炭素まちづくりファシリテーター養成講座 in 群馬」の第2回を実施しました!
この養成講座は、気候危機に伴う様々な地域課題の解決を先導する人材を育成する教育プログラム「脱炭素まちづくりカレッジ」を、群馬県内の企業・活動家・学生を対象に行う事業です。
自然災害、食糧危機、熱中症といった様々な課題に取り組まなければならない「気候変動時代」を迎える中、その進行を食い止めるための取り組みを市民主導でつくるために、イシュープラスデザインが各地のプレイヤーと協働し重点的に取り組んでいるプロジェクトです。
本事業は群馬県庁環境政策課様との協働で実施しており、SDGsや気候危機の基本的な知識を学んだ第1回の様子は、こちらでご覧になれます。
第1回の様子:https://issueplusdesign.jp/climatechange/college/2023/04/08/gunnma_1/
今回はその第2回目で、群馬県内の事業者・学生・活動家の皆さん約20名を対象に、未来体験型ゲームプログラム「脱炭素まちづくりPLAY!」を体験しました。
このゲームは、まちづくりを通じた脱炭素化の取り組みを疑似体験できる「未来体験型」プログラムで、脱炭素化のためにやるべきこと、そのために必要な知識や心構え・価値観を実体験によって学ぶことができます。
教室大の空間を仮想のまちと見立て、参加者は実際のまちにいる様々なプレイヤー(行政、農家、まちづくりNPOなど)を演じます。その中でプレイヤー同士が協力し、脱炭素化を進めるための様々なプロジェクトを実施することで、
1. 2030年までにまち全体の排出量を半減させること
2. プレイヤー個人の目標(自社の排出量を半減、など)を達成すること
を目指します。なお、協力して行うプロジェクトには「コンポスト」「小型風力発電」「地域避難訓練」等があり、具体的にやるべきことのアイデアも得られるしくみになっています。
ゲーム体験中の様子
会場の様子
「PLAY!」の詳細:プログラム2:脱炭素まちづくり PLAY ![未来体験] | 脱炭素まちづくりカレッジ (issueplusdesign.jp)
DAY 2の様子
前回からおよそ1か月が経ち、当初は少し緊張が見られていた参加者の皆さんも、ゲーム開始と同時に立ち上がり、場はすぐに熱気に包まれました。
「小型風力発電をつくろう!」「電気自動車を普及させましょう!」といった声が会場中から聞かれ、何としても脱炭素化を成し遂げるという強い意思を感じました。
ゲーム中盤からは、情報や資源を共有するテーブルが出現して、より活発にプロジェクトが行われるようになりました。プロジェクトを実施するための行列ができるほどの盛り上がりを見せ、後半は急速にまちの脱炭素化が進むことになりました。
プロジェクトを実行するため、事務局へ
現実世界を模してデザインしたPLAY!では、「これさえやれば良い」といった決定的な打ち手が存在しません。そのため、プレイヤー同士が効果的に対話し、協働を通じてプロジェクトを持続的かつ適切に実施していくことで、個人と全体の目標達成に近づく仕組みとなっています。
今回の体験会ではまさにその状況が現れて、参加者が一体となってまちの脱炭素化を達成するムーブメントが現れました。
終わりに
ゲーム体験後は、振り返りの時間です。自身の行動や考えを内省し、「なぜこのような結果になったのか」「自らとった行動の背後にはどのような考えがあったのか」「現実のまちづくりに活かせる気づきは何か」といった点について、対話によって学びを深めていきました。
「電力を再生可能エネルギーに切り替えたい」、「オンラインでもできる出張はそちらに切り替えたい」といった声が聞かれ、参加者自身の中でも気持ちが高まっていくのを感じました。
また、ゲーム終了後も参加者同士で活発にやりとりが続き、現実世界でも立場や所属を超えたチームとしてまとまりつつあること、そして1つの目標に向かっていく熱気の高まりを強く感じる会となりました。
学び・気づきを全体に共有
全4回のプログラムも、今回で折り返しです。次回9月21日は、いよいよ自らワークショップを実践する方法を学んでいきます。今回体験したゲームの仕組みや進行方法、またそのために必要な知識をハンズオンで習得していきます。次回のレポートも、お楽しみに!
文:大野友