親が働いていると、学校から帰ってきた子どもが1人で過ごすことになり、１人で食事を取る「孤食」が課題だと感じていました。そこから「地域の子どもたちを集め、一緒に楽しく夕食を食べられる環境をつくろう」と思い、『まえばしこども食堂』を2017年4月に立ち上げました。
この思いに賛同したスタッフが月１回集まり、フードバンクや農家から食材を集め、低価格の参加費で食堂を運営。場所は市内の焼き肉店やラーメン店で、お店の定休日に店舗をお借りして開催しています。

小学生を中心に学校が終わる４時半頃から20～30人の子どもたちが集まり始め、夕食の時間までは宿題をしたり、トランプやボードゲームで遊ぶなど、元気な声が飛び交っています。みんなで食事を取るだけでなく、「食育」も大切にしており、ラーメン店では麺づくりを体験し、コロッケや餃子を作ることもあります。「自分で食事を作る」経験をすることで、家庭に戻っても自分で楽しく料理をして、美味しく食べてもらえる様になったらと願っています。こういったイベントを楽しみにしている子どもは多く、その期待に応えようと運営スタッフも子どもたちが楽しめる工夫をしています。楽しい夕食の時間が終わる頃には保護者が迎えに来て、家に帰っていきます。

私自身、小学５年生の男の子を持つ母で、自分の子も近所の子も「地域で育てる環境づくり」の実現を目指してこの活動を続けていきたいと思っています。