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知恵

はたらきはぐくみながら、
学べる社会へ
はたらきはぐくみながら、
学べる社会へ

[ 知恵をひらめいた人 ]

共愛学園前橋国際大学
教授 奥田 雄一郎さん

今、大学は変わりつつあります。社会に出てから大学や大学院に戻って学ぶ「リカレント教育」も今後さらに多くなるでしょう。働きながらまたは子育てしながら大学に通えるようになっていき、その結果、多様な形の「親」や「家族」の在り方が生まれます。
今までも私の授業に子どもを連れて来る学生は多数いました。そんな時は後輩が子どもの面倒を見たり、子どもと一緒に授業を受けたりと様々です。大学はそのような「働きながら子育てをし、そして学ぶ」人たちの「ハブ」になり、学び方の多様性をもっと認めて自由な場所になっていくと思います。
文科省によると、将来は人生で何度も大学に入学する時代が到来し、多世代の人たちが一緒に学び合うことになると言っています。まずは10代で、次は社会人になってから、その次はシニアで大学に行くという風です。大学卒業後、再び大学に戻って学ぶ人がいるのはなぜか、という話を学生によくします。それは、大学での「知」が役立つからだと。
「働き方改革」の論議は盛んですし、家族の形も変わっていきます。フルタイムで一日中働かなくてもいいし、多様な働き方をすることが可能です。その親自身の姿を子どもに見せることが、社会を変化させていくのではないでしょうか。子育ては大変なこともあると思いますが、確実に社会は変わりつつあります。現在、頑張っていることは、確実に未来に繋がっていきます。ぜひ、ともに頑張りたいですね。

共愛学園前橋国際大学 教授 奥田 雄一郎

共愛学園前橋国際大学国際社会学部教授。専門は発達心理学・教育心理学。前橋市内での活動を積極的に行っており、前橋めぶくフェスの実行委員長も務める。著作には『「親になること」の今日的意義の再検討と青年期の為の次世代教育プログラムの開発:経過報告』、共著には『共愛学園前橋国際大学論集10号175-186頁』(2010年)、『「大人になること」のレッスン―「親になること」と「共生」』(上毛新聞社2013)など。

共愛学園前橋国際大学:http://www.kyoai.ac.jp/

ライター

谷 桂

Katsura Tani

市民ライター