長良川上流域(岐阜)について

長良川は、岐阜県を北から南にかけて横断し、三重県との県境を流れながら伊勢湾に注ぎます。日本三大清流の一つに数えられ、アユをはじめとする川魚が豊富に生息しています。このアユを通じて見えてくる日本の里川としての「長良川システム(人の生活、水環境、漁業資源が相互に深く関わり循環する仕組み)」は、2015年に世界農業遺産にも認定されました。この長良川の源流に位置する郡上市が、今回の舞台となります。

 

プログラムの紹介

長良川では近年、気候変動の影響により、水温の上昇が顕著になっています。特に夏場には川の水温が高くなり、アユが涼しい場所を求めて移動するため、漁の時期や漁場にも変化が生じてきています。しかし一方で、長良川の支流から流れ込む冷たい水が本流を冷やす役割を果たし、自然の力が気候変動の影響を一部緩和しているとも言われています。このプログラムでは、郡上市で古く続く、日々の暮らしの中で水の循環を意識し、水を大切に使う知恵と文化を、実際に水に触れ学び、川とともにある暮らしの姿に身体全体で浸っていきます。

 

講師・運営メンバー

【エリア担当メンバー】

白木彩智
issue+design 理事・デザイナー

1988年生まれ、長良川の下流域である岐阜県羽島市出身。高校時代は、長良川の中流域である岐阜市で鵜飼を横目に高校に通った。東京造形大学デザイン学科卒業。issue+designが立ち上がった2008年から参画し、大学卒業後より本格的に合流。デザインの力で、あらゆる地域・社会の課題解決に取り組む。『みんなでつくる総合計画』Good Design Award 2016, 『SDGs de 地方創生カードゲーム/書籍:持続可能な地域のつくり方』でGood Design Award 2019 及び GOOD FOCUS賞などを受賞。長良川の上流域・郡上に拠点を構える長良川カンパニーの立ち上げ理事も兼任。一周回って、岐阜が好き。


【運営メンバー】

宮崎千穂
issue+design デザイナー

2000年生まれ、愛知県出身。歩きながら日常を観察することが好きで、その見方が社会課題の解決に活かせないかと思い、2023年よりissue+designに参画。普段はプロジェクトの企画やリサーチ、制作物のデザインを行う。昨年の海のデザインスクールでは運営のサポートを担当。海洋生物の触感や漁師とカモメのやり取りに心が震えた。