はじめに
4月4日(火)、平成医療福祉グループの新卒者・在職者を対象にオンライン形式の認知症世界の歩き方 実践(対話&デザイン)ワークショップを実施しました。
このワークショップでは、認知症のある方が生きる世界、見えている景色、抱えている心身機能障害を理解し、認知症のある方との対話を通じて、良好な関係を気づき(ダイアログ)、生活環境をより良く改善する(デザイン)ためのスキルを学びます。
まず始めに、ワークショップの3つの目標を参加者の皆さんと共有しました。
・認知症のある方ご本人の視点で認知症について知る
・認知症のある方と関わる上での対話とデザインのポイントをワークを通じて学ぶ
・明日から実践可能な関わり方のポイントを仲間と共に具体化する
タイムテーブル
10:00 – 10:10 チェックイン
10:10 – 11:30 筧による講演
11:30 – 12:00 質疑応答・感想共有
12:00 – 13:00 休憩
13:00 – 15:30 ダイアログ&デザインワークショップ
15:00 – 16:00 まとめ
認知症世界の歩き方 講演
午前の時間では、代表の筧による講演を行いました。
認知症世界にようこそ。あなたはこの世界を旅する旅人。
参加者の皆さんは認知症世界を旅する旅人と一緒に、不思議な世界を体験します。登場する14のストーリーは、44の心身機能障害をもとに描かれています。
認知機能のトラブルが周りから理解が得られない言動に繋がっていても、認知症のある方ご本人にとっては意味のある行動かもしれないという視点を学び、偏見や先入観に気づく時間となりました。
実践(対話&デザイン)ワーク
午後の時間では、個人で考え、仲間と対話するワークを行いました。
ダイアログ編では、認知症当事者と支援者のストーリーを読み解きながら、認知症によって起こる問題はどのような認知機能障害が原因となっているのか推理し、問題を改善するにはどのようなアイデアが有効なのかを発想していきます。デザイン編では、なんてことない日常の風景に潜む認知がしづらいポイントをイラストから探し、そんな環境を変えるにはどうすると良いのか仲間と話し合い、考えていきました。
ワークを体験した方からは、「午前の講演の内容がヒントになってアイデア発想ができた」「思いついたアイデアが当事者の方に合うのか実際に試してみることも重要だと思う」などの声が聞かれました。当事者の方の目線で暮らしを考え、本人と相談をしながら整えていくことは支援者側にとってもゆとりがなければ難しいことですが、ワークを終えた皆さんからは対話とデザインを通した関わり方を実践していきたいという前向きな気持ちが窺えました。
終わりに
参加者500名規模のワークショップ、オンラインでの開催ながらこれだけ多くの方が認知症について知り、考えることに取り組んでいる光景に圧倒されました。
様々な考えや思いを持ちながら対話をするワークが、参加者の皆さんにとって新しい気づきに溢れた充実した時間になっていましたら幸いです。
ご案内
認知症の方が生きる世界、見える景色を学びたい!体験したい!
ご本人との付き合い方、抱える問題への対処法を学びたい!
自宅や施設、公共空間などの生活環境を改善したい!
そんな皆さんのために、認知症世界の歩き方カレッジは学びの機会を提供していきます。
本記事でご紹介いたしました実践(対話&デザイン)ワークショップについてhttps://issueplusdesign.jp/dementia_world/college/workshop/
あなたも認知症世界の歩き方を共に盛り上げる仲間、旅のガイドになりませんか?
認知症についてのレクチャーやワークショップが運営できるようになる公認ファシリテーター養成講座を行っています!
https://issueplusdesign.jp/dementia_world/college/licence/
体験会・養成講座情報
https://issueplusdesign.jp/dementia_world/college/event/
文:宮田 美空