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無用放談vol.5 高野翔×筧裕介「ブータンと福井からみる、人の幸せと地域の豊かさとは?」

思いもしない知と出会い、新しい何かを生み出すきっかけとなるような時間をゲストや参加者とともにつくることを目指す「無用放談」。

第5回のゲストは、福井県立大学 地域経済研究所 准教授の高野翔さんをお招きします。

これまで約10年、 JICA(国際協力機構)職員としてアフリカ・アジア約20か国でさまざまな地域づくりのプロジェクトに参画し、2014年から2017年までブータンへ赴任されていた高野さん。

ブータンというと、「幸福度No.1の国」というキャッチフレーズを聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。しかし、「ブータンがブータン自身で自分の国は幸せだ!と宣言しているのではない」と高野さんはいいます。
ブータンが幸せの国と呼ばれるのは、金銭的・物質的な豊さではなく、それ以上に国民一人ひとりが感じる精神的な豊かさに重点を置いた、GNH(Gross National Happiness:国民総幸福量)を尺度にした国づくりを進めていることが大きな理由です。

一方、日本の「全47都道府県幸福度ランキング」第1位は、高野さんが生まれ育ち、まちづくりにも携わる福井県。
しかし、これは客観的なデータをもとに算出された結果。実際にブータン国内でGNH調査を行い、ブータンの人々の幸せを間近に感じてきた高野さんは、福井に住む人々の主観的な幸せをより重視したいと考え、2019年から「未来の幸せアクションリサーチ」という取り組みをスタートしています。

このイベントでは、ブータンと地元・福井での活動を中心に、さまざまな国や地域を見てきた高野さんが考える人々の幸せと地域の豊かさとは?をテーマにお話いただきます。
高野さんのお話を手がかりに、幸せな地域ってどうやってつくるの?幸せって決められるもの?幸せって測れるの?そもそも幸せって?自分にとっての幸せはなんだろう?…そんなことを考える時間にしませんか?

ぜひ、ご参加ください!

▶︎ゲスト紹介

高野 翔 (たかのしょう)
福井県立大学 地域経済研究所 准教授
1983年、福井県福井市生まれ。2009年、JICA(国際協力機構)に入構し、約20ケ国のアジア・アフリカ地域で持続可能な都市計画・開発プロジェクトを担当。2014-2017年にはブータンにて人々の幸せを国是とするGross National Happiness(GNH)を軸とした国づくりを展開。英国シューマッハカレッジで新しい経済学を学んだ後、2020年10月より福井県立大学地域経済研究所に着任。「これからの地域の豊かさとは何か?」を問いに、福井の地域づくりの研究をはじめる。地元福井では、人のCapabilityに注目したまちづくり活動をこれまで実践してきており、人の魅力を紹介する観光ガイドブック「Community Travel Guide 福井人」の作成、豪雪によってできなくなった事業を市民一人ひとりのできることで復活させる「できるフェス」の開催など多数。2019年よりは福井の幸せを探求する「未来の幸せアクションリサーチ」のクリエイティブディレクターを務める。