この「できますゼッケン」は阪神·淡路大震災の際に、行政·ボランティア·専門家·被災者で運営された避難所で得られた教訓から、避難所運営を円滑にするために必要な以下の3つの機能を果たしすことを目的に制作されました。

ボランティアの自己スキルの確認と宣言

ボランティアの自己スキルの確認と宣言

阪神·淡路大震災の際には、延べ180万人がボランティアとして被災地に駆けつけました。しかし、ボランティアの大部分は特技や資格を持たない一般ボランティアで、その対応に翻弄された例も報告されています。

ボランティア自身が「被災地で自分に何ができるか?」を真剣に考え、ゼッケンに記し、宣言することで、参加する目的を明確にし、現地での責任ある行動を後押しします。


ボランティアと被災者の意思疎通

ボランティアと被災者の意思疎通

避難所住民とボランティア、ボランティア間の衝突も報告されています。 被災者にはボランティアに何ができるかわかりません。その意思疎通の不具合がボランティアへの過度な要求や機能不全なボランティアの存在につながったと想定されます。

「自分ができること」をゼッケンに記述することで、被災者はボランティアのスキルを理解し、会話するきっかけを得ることができます。コミュニケーションが深まれば、この衝突は回避できるはずです。


被災者同士の助け合いを促す

被災者同士の助け合いを促す

一人ひとりが取り組む「自助」、住民同士、ボランティア、行政などが支えあう「共助」、行政の「公助」が全て機能していた避難所では運営がうまくいったと報告されています。

辛い状況の中でも被災者同士が他人を思いやり、互いに助け合う「共助」を生むために、「自分ができることを」を静かに宣言することで、住民同士のコミュニケーションが生まれ、助け合いの芽が育まれていくでしょう。