気候危機+DESIGN

interview

その6 緩和と適応

気候変動対策は、緩和と適応の2つ。適応を忘れずに

2022.09.29

災害が日常化し、酷暑・水不足が頻繁に起きる。COVID-19と同レベルの新型感染症の流行が続く。食糧危機が訪れ、富める者と貧しき者の格差がますます広がる。日本が誇る自然や歴史の文化が消えていく。
地球温暖化、気候変動の結果、こんな危機を迎えうる世界、日本、そして私たちそれぞれが暮らす地域。
この状況を乗り越えるために、気候変動への対策を一刻も早く行わなければなりません。
そして、意外と知られていないことが、気候変動対策には2種類あるということです。

温室効果ガス削減による「緩和」

1つ目は、気候変動が人類にもたらす影響をできるだけ少なくする、「(影響の)緩和」のために、温室効果ガス(GHG)の排出量を削減することです。化石燃料の使用を減らし再生可能エネルギーに切り替える、LED電球を使う、クールビズやウォームビズでエアコンや石油ストーブの利用を抑える、自家用車の利用を控える、こうしたいわゆる温暖化対策として、よく知られているものは、全てこの「緩和」策です。

直面する危機的状況への「適応」

2つ目は、既に起こりつつある、今後深刻化すると予想される気候変動の影響に対して、「適応」するという対策です。
日常化する災害や相次ぐ新型感染症への備え。
高温に耐えられるような品種改良や養殖法の改善。
水不足や食糧危機に対応できるような生活の改変。格差拡大を抑えるための生活困難層への対策。自然遺産や文化遺産の保護などが該当します。温室効果ガスの2030年半減、2050年ゼロという高い目標をたとえ達成できたとしても、今世紀半ばまで気温上昇が続くのは確実と予測されています。つまり、確実に気温上昇による危機的状況に今後直面するのです。その状況を克服するためには、我々のライフスタイルやインフラを変革し、「適応」できる社会システムをつくり上げる必要があります。

日本ではとりわけ削減のための「緩和」策が注目を集めがちです。しかし、21世紀の地球で生きていくためには「適応」策は欠かせず、「緩和」策とともに、気候変動対策の両輪なのです。

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