日本人の一人あたり排出量は世界3位。大きな責任
2022.12.15
2015年COP21(パリ協定)、2021年COP26を通じて、世界共通の目標として、気温上昇幅を1.5℃以内に抑えること、それに向けて2030年には温室効果ガス排出量を半減し、2050年には実質ゼロにすることが世界共通の目標として認識されつつあります。
この目標に対して、日本はどの程度の責任を担っており、対応すべきなのでしょうか。まずは、日本の排出量を見てみましょう。
以下の円グラフは、世界の全排出量に占める国別の排出量及びその割合を示したものです。日本は、中国・アメリカ・インド・ロシアに続く第5位で、地球上の排出量の3.1%占めています。
ドイツ・インドネシア・韓国・イラン・カナダまでの上位10カ国で全排出量の66.9%。約7割を占めます。日本を含めた一部の国が巨大な量の温室効果ガスを排出しており、その削減に大きな責任があることは明らかです。
出典:「グローバルノート - 国際統計・国別統計専門サイト」掲載データをもとに編集部作成
また、日本人一人あたりの二酸化炭素排出量は、約8.4トンです。世界の人口一人あたりの排出量が約4.4トンですので、日本人は世界平均の2倍弱地球環境への負荷が大きい生活を送っているということになります。排出量上位5カ国の中では、アメリカ・ロシアに続いて3番目となります。
出典:「グローバルノート - 国際統計・国別統計専門サイト」掲載データをもとに編集部作成
イギリスとスウェーデンの研究機関が発表したレポートによると、所得階層上位10%(約6億3000万人)の排出量が全体の半数以上を占めます。中でも、最上位の超富裕層1%の排出量は全体の15%を占めています。なお、日本人のほぼ全てがこの上位1%の中に含まれます。
一方、人類の半分を占める最貧困層の排出量は約7%にすぎません。1.5℃目標を達成するには、日本を含む途上国、富裕層の責任が極めて大きいのです。
出典:Oxfam&Stockholm Environment Institute「Confronting Carbon Inequality」をもとに編集部作成
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Oxfam&Stockholm Environment Institute「Confronting Carbon Inequality」
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